流れた雨の光がいつも 胸の奥で木霊していた 今更 君を知ってしまうから そっと塞いで隠した また目を瞑って僕ら 夢の中で微睡みを貪るから 水面に映る誰かの影を もう思い出せずに 劈く 錆び付き軋む音 窓に付いた雫が振れた 見えない聞こえないフリをして いつも笑っていたんだ 端からもう価値など無かったんだ この存在など 外れていた 気付かぬ間に目を逸らされて 光を呑んで僕ら 迷い星を追いかけて往くのだろう いつか見てた 暖かい君の手を離してまで 嗚呼 今更だよな 心の目印失って 曖昧な造りの船に乗って 往来 何処で間違えたの もうわからないよ 思い出の埃を払う 醜い心を慰め いつか貰ったあの灯火を ただ守るだけ 君が消えた夜に どうして僕は息をしているのだろう 雨が降り止まぬこの街で 偶像になって逝くんだ もう戻らないや この話は今日も心で 反芻して生きているから 我儘だけど どうか忘れないでいて 何も出来なかった罪を いつでも思い出せるように ずっと。