僕らは夢を見てた 習っただけのステップで 何も疑わずに 遥かな遠くを見てた 意味などわかんないまま 長く長く道は続いてた 気が遠くなった ちょっと未来の話に つきあってくれないか たとえばこの地球が ある日ぐるっと傾いた時に ぼくは上手に君を つかまえてられるかな そう考えるといろんなことが 急に不安になるけど 僕らは走ってきた 休む間もないスピードで それぞれの時代を越えてきた ふと足を止めた時に見えた 続くはずの道は途絶えてた ただ立ち尽くした 大きな太陽が 空を沈んでいくような 微かな音を意識しながら 今できる限り両手で 君を囲い込んでも 確かな標もないまま どこへゆくのか 僕らは 水面に映り揺れる 静かな月を見てる 消えそうな火のように 震えるふたりを木々が笑う 日のひかりはいつまでも 土の匂いをまとうように やがて黄金に光る朝 イチゴ畑でふたり かがんで手をつないだ 遠い記憶のすみに ぼんやりとそんな景色が見えた 科学は正しいと言う 迷信の風邪ひいて 震える君を抱いたまま どっちへゆこうか 僕らは恋をしてた わかりあえたスタンスで きっともっとずっと前から 確かに遠くを見てた 予定どおりに偶然に ついに時は軸を失って 果たしてふたりここで出会えた 途絶えたはずの道は続いてた 僕らは夢を見てた