Track by鈴木 博文
屋根に輝く月が 転がる夜明けに きみの光る肩に 星が落ちる 壁に濡れた蔦が 朝を待ち続ける ぼくはドアを開けて 霧に包まれ つま先が消えてゆく 前髪を揺らして ここに立つと 影もいない そして最後に残った 一粒の涙 ふいにささやく鳥と 明けてく夜は今 きみの黒い髪に 羽根を降らす 生きているから今朝は 死んだふりができるさ ぼくは窓を開けて 朝焼けを待つ 指先が燃えるよ 穏やかに染まるよ 頬を走る 風のナイフ そして最後に残った 一粒の涙