きみが住む場所 雨の始まり 枯れ果てた 砂が待つ 後悔と 諦めが交る 町を抜け 一番雲に近い場所 きみが見る景色 窓の始まり 風が死んだ 夜の隅で 行くならば 夜が明けてすぐに 帰らない 覚悟をちゃんとして 濡れた 靴が 朝に 輝いている 光る 歩道に 跳ねる 小石のような汗 きみがいる場所 ぼくの始まり 花が咲き 道もない 遡る 記憶も定かじゃない ただ歩く あの雨の匂いへ 触れた 物は みんな あの雨になる ぼくの 吐いた 息は あの雲になる 濡れた 靴が 朝に 輝いている 光る 歩道に 跳ねる 小石のような汗