何を諦めきれずに そんなに起きているの 胎内帰りさながら シーツのうえで泳いでる 慰みものをくるむ 最低音量の音楽 他人の唄で紛れるなら わたしは あんなふうに啼かない 眠れない よけいなこと ばかり よぎる 眠れない この灯り 天使の輪みたい 眠れない いつか わたし つめたくなる 眠りたい ─── そして。 許して居なくなるくらいなら ずっと恨んでくれたらいいのに 青い時代はじき果てる 夜の藍が深まっていく ままごとばっかり上手になるね Tu fui ego eris 群れなすビルが墓地のよう 眠れないまま横たわる幽霊は クライオニクスの ゆめをみる 眠りについたら目覚めずに そのまま死ぬと思っていたね おとなになるまえのひ ただそれだけがこわかった 昨日のわたしと明日のわたし 罪をしっかりと引き継いで 眠れないから またげない今日 時間も鼓動もない匣に 孤独がわたしを突き落とす 凪ぐことのないシーツ 昇天するたましい なまぬるい地獄 眠る都市 居心地のいい穴へさよなら さよなら。 眠りについたら目覚めずに そのまま死ぬと思っていたね おとなになるまえのひ ただそれだけが ただそれだけが ただそれだけがこわかった