船が出る度 泣きじゃくる 女も昔は いたとか聞いた 不知火<しらぬい>舞台に 漁火が 追って行けよと 云うけれど 天草捨てて 生きれない あなた急いで ドラが鳴る 「あんた 今 どうしとると 忘れたことなんか 一度もなかとよ 海を見てると あんたが好きだった この歌を いつも 思い出すとよ」 波に揺られて 不知火<しらぬい>消えりゃ 朝日ほのぼの 有明そめる 「逢いたかー」 嬉しかったわ この私 誰より優しい あなたに逢えて 半年一年 過ぎたなら どこか知らない 消し印の 葉書でいいの それだけで せめて一言 あるだけで