思い出す 綿だらけの庭 あなたは慣れた手つきで それを摘み取ってゆく 遠ざかる 屋根の群れ、綺麗 今ならば 信じてくれるかい? いつかの話の事 鐘の音が 切れ切れに響いて 透けきった、静かな心を 緩やかに突き抜けて落ちてく 忘れた 君の話を 浮き上がる 柔らかな刃物 冷えた高みへ 目を閉じる 染みのように滲む 神々が 想像のうちで さしのべる ひるがえす ひらく 想像は あの光景を 拡げる コインを投げて、左へ 危ない橋へ 絹の花がよく似合う よく似合う ごめんね 待たせてしまった 果てしない渦巻きの 空を飛ぶ 鳥達のように 脈はうつ 僕のからだよ かつての 冷えた高みへ