適当なモーションブラー等々で 誤魔化してるけど 今の君の声や髪の色も知らなくてさ ディジタル戦略で君を追いかけても 見つかるのはいつも後ろ姿で 君のディレイな鼻とか目とか 口とかには 辿り着けなくてさ 君を待っていたいんだろうか 僕は待っていたいんだろうか 妄想の原風景に立って ここに立っていたいんだろうか 君を思い出す時の 香りも抜かりなく これさえあれば 銀河なんか消えて良くてさ まるで君を記憶という 名のショーケースに 飾るというよりもそっと 安置するように 心の機微を見逃さない その鮮明さが影をも帯び出したよ 君のたった1秒が 僕は本当に妙だ スパンコールをあしらった風景 思い出していたいんだろうか いくら 掃いてもなくならないこの 砂のように 僕は僕自身に詳しくなっていくだけ この海は広いだけで 何も約束してくれないと知ってる 君は妄想の記号 疲れた僕の記号 まだ眠れないの記号 眠りたくないの記号 話しておきたい事は 実はひとつも無いんだ ここにある原風景に立って 忘れてしまっても構わないな 帰依
