いのちに題名をつけて 物語をしたためよう 虚ろで色褪せた世界も 淡い水彩で包みこんで 純情めいた目に映る 僕は正直者だったか 今では確かめるすべも 持ち合わせてはいないけれど めくるページの先で会えたら おしえて ハイファイで満ちた青い春の日々よ 隙間風を編む窓際 もう泣いたって君は戻らない ほら雨と涙が混ざり合ってく 他人事みたいなんだ、どこか 僕のかたちをした抜け殻 それでも音楽はすぐ側にあった 飢えと渇きに寄り添うように とりとめない話をしよう ラストシーンの足音が聞こえるまで このまま透明な君と旅を続けよう 朝煙を食む夏空 ララバイに乗せて伝えたいのに 届くことはないんだろう ハイファイに見えた青い春の日々は ソーダガラス越しのまほろば さあ顔を上げて歩こう また雨が降ったら思い出すよ