今は こうして ひざを抱えて 寄せては 返す波の 想い出に 身を任せて 居よう あの日 同じ 水ぎわで 君は 消えてゆく 足跡が悲しいと だから 側に居て と言った 大きな貝ガラ 白い耳にあてて また来る夏を 占う 君の影が 揺らいで 落ちて 風が 止まる 僕に 見えないものが 見えたね だから 急に黙った 紅い夕陽が 君の涙に 沈んだ 海猫たち もうお帰り 僕も 砂を払おう 君の影が 揺らいで 消えて 夢が 止まる やがて ここにも 風は戻って 陸から 海へと また くり返す くり返す くり返す 海猫たち さあ もうお帰り 僕も 砂を払おう 僕の影が 消える前に 消えるまえに