片結びくらいの君と僕じゃ、 嘘くらい普通で馴れ合いでさ。 わざとらしく結び直したり、 解けてしまえば元通りさ。 きっと、後悔の正解は、 最初からわかってて 常套句で子供騙し、 君からの返事はこない。 ちょっとやそっとじゃ変わらない 意気地なしな僕のセリフも、 全て飛ばして、馬鹿になって、 言い訳をつけるなら。 エイプリルフールなら笑って、 いつもよりわがままになって、 嘘をつけばよかったな。 それも笑って誤魔化せるから。 めぐりめぐる季節を捨てて、 ほんの数秒間を繰り返して、 嘘をつけばよかったな。 それも笑ってくれるかな。 「どっちつかず」 「猫かぶり」 君に言いたいことは 増えていくばかりで ほどけそうで僕は 時間稼ぎに靴紐直す。 そっけなく、さりげなく、 吐くセリフが僕の耳を 巣食っている。 冗談じゃないよ、 思うツボには、はまらないよ。 ピノキオみたいに鼻が伸びて、 君もわかるくらい 下手くそに思い伝えるなら、 どうしても言い訳つけるから。 エイプリルフールなら笑って、 いつもよりわがままになって、 嘘をつけばよかったな。 それも笑って誤魔化せるから。 めぐりめぐる季節を捨てて、 ほんの数秒間を繰り返して、 嘘をつけばよかったな。 メイブルーな君の横を歩いて、 いつも通りと手を繋いで、 嘘をつけばよかったな。 それも笑って誤魔化せるくらい、 二人結んだように見えて、 今じゃ、声も届かないくらいの 僕がつく嘘で、 君は笑ってくれるかな。