悴むこの指に伝う体温 悪戯に絡めないで ふわり ふわり 揺蕩うようなあなたが ほら 積もっていく 鼓動が鼓膜を震わせる なのにこの声帯は震えぬまま 白い吐息と夜に消えていく 「好きだよ」 この想い全部 明日に届けて春うらら まだ⾒ぬ季節よ 願いだけ攫ってよ 一夜夢うつつの曖昧さえ Snowy snowy 積もってゆくなら わたしはそこに 咲けない いざよう刹那に奪われる今 気付けばせせらぐ その腕で 強張る術さえ失くしたわたしは ただ瞼を閉じるの ⾒慣れた冬枯れの街も 鮮やかにあなたに彩られ その景色には嫉妬さえ覚えます 艶めくまま 反射(うつ)したあなたの色 この想い全部 明日に届けて春うらら 積もっていくだけの この恋を溶かしてよ 巡る理さえ厭うなら Snowy snowy いっそ閉じ込めて 色の無いまま咲かせて 季節を越えぬ不⾹の花