水面に君を待って 夜は明けぬまま朝になった 波泳ぐ月のひれ 銀に淡く光り 夢を見てるまま 文明の朝に 街を歩いた 靴は慣れずとも心は躍る 旧時代人類の掟に則り 嘘つきの喉奥に栓をして 真綿 首絞め合った 同意殺人の共犯者 白絹に月明かり 肺で呼吸を潜め 波を見てるまま 憧れは闇に 浮き彫りになり 光の匂いで魚を釣った 深夜、森の中 灯りが点いてる 嘘つきのチャペルでキスをして いつの日か培った 信頼はどこかに消えたわ 刃渡りばかりの月 隠し 時を忘れ じきに癒えるから 海を見てた まだ強く踏みしめて 今は 水を掻いて手繰り寄せた指を 夢にも見たでしょう 真綿 首を縛った 鈴の音は遠く消えたんだ 春際の窓、記憶にない人と花の 名前を言えるのは まだ夜は明けぬ朝に 波を見てるまま