転げないようにバランスを保って 歩くペースに合わせてスロウな立ち 漕ぎ 揺れる柳 かすめたら僕は よろめくそれを降りる頃合いとした 坂道をくだって見える駅からは (さよなら) 離れ離れだと 今さら速度を変えた さよならの予感がした これで最後かもなんて手を 振っていた 余計なこと考えてしまうクセ さみしさ拭えぬまま またがる自転車 少しふらついた 舵を取って 向かい風の中進んでいく 何が好きで何が嫌いだとか こぼれるたび集めた君のパーソナル 各駅だけが停まる町で ペダル漕げばどこへだって行けた 季節よ 寄る辺のない時を過ごしていた 俯くばかりの凪いだ部屋を出て 朝靄をさらって現れた町は僕らを 繋ぎ合わせては肌に水気を与える さよならがよぎったこと 一度忘れてみようと思っている 余計なことではなかったと思う 口ずさんでいる ラララ 話せどわからないことも あるような それでいいか わかるまでそばにいさせて 待ち合わせはいつもの駅で やわらかに降る光 時はスロウに