あの子がただただ落ちてゆくのを、 私は見ていられませんでした。 たとえば河原沿いの小道 たとえば旧校舎の教室 たとえば夕暮れ時の合図や たとえば寂れた街の看板 いつだって、いつだって 私は幸せになろうと。 いやでも幸せになんて。 かんがえることをやめた、 オルタナティブに正解を求めた 虚しい論者 そう、 かんがえることをやめた、 馬鹿でいた方が楽だ、 血をすするんだ。 憎まれ口は笑うほど聞いた 黄色い歓声なんてなかった ホームパーティーは開けなかった その間にギターを弾いた くしゃくしゃになったスカートは 涙ですら落としてくれなくて ホームパーティーは開けなかった その間にギターを弾いた 最初はFも弾けなくって、 ただただ泣いていました あの子の病気も治んなくって、 ただただ祈り続けていました はぁ、もう、やめよう 哺育器の、中の、大人が、 泣いてる。 時には悲しい体温が 行き来する、行き来する、 行き来する、 背の高い向日葵が 枯れてゆく、枯れてゆく、 枯れてゆく、 枯れてゆく。 その美しさに私達は気づかず 季節は移ろう、裸足で移ろう その儚さに私達は気づかず 季節は移ろう、裸足で移ろう 落下直前に何を想う 今までありがとうなんて想わない 人恋しくなってしまったのは まやかし、それか気のまぐれだ 落下直前に何を想う 散る火花、雷鳴、 グレッグ・イーガン あなたの肌のにおいを探して探して さがして。