逆立ちしたら逆さの国に行けると 思っていた 逆さの国は哀しいことがないような 気がした だけど 一番 心貧しい人が王様になり 逆さの国は 欲望の海に沈んでしまった その国の物語は 未来からきた伝言 こちらに来てはいけないと くりかえし歌う 逆立ちしたら逆さの国に行けると 思っていた 逆さの国に自分の居場所あるような 気がした そこにいけばほんとうの 人の心わかるはず 好きの逆さは嫌い でも 愛は 愛のまま 足りないところ 汚れたところ すべてを愛しあえるとき 逆さにしても 同じ顔して 世界は回る 逆立ちしたら逆さの国に行けると 思っていた 逆さの国じゃ さびしい子はいないような気がした その国の物語は 幼い日の夢のなか 行ったことはないけれど なぜかなつかしい 逆立ちしたら逆さの国に行けると 思っていた だけど逆立ち うまくできない 大人になった
