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とある手記

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  • 2024.06.21
  • 3:59
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歌詞

議題は変わっても脳内は 相変わらずで、 喧々諤々は真夜中まで続く。 そうして預かった言伝たちを ここに記しておく。 生きた証を残したいと思った。 いや、 創る事への憧れからだったか。 とにかくそうしてペンを取り 書き始めた事は覚えている。 まあ、月並みな理由さ。 そして稚拙さも、 火に焚べる以外役に立たず。 だが音楽という発熱の原因が 増えて、 病は治らないままだった。 大人になった覚えもないまま 前よりも均された道を歩いている。 現在地もよく分からないままで、 ついでに一週間前の夕飯も 思い出せない。 書き残さなきゃ消えると 知っていても 一日を掛けても一行も 進まないから。 窓の外と心が暗くなっていって、 まるで世界が終わる 気分になっているんだ。 何十回も月日を見送って、 ようやく書き上げた一曲と一篇。 「さあこれで世界は 変わるだろうか? まあなんたって僕は 天才ですから!」 意気揚々は早々に打ち砕かれ、 セカイは変わったけれど結果 ファイブエム未満で。 今度こそは、 今度こそはを繰り返し、 足取りは軽いけれどずっと同じ 景色。 僕は特別ではないのだ。 思い知って途方に暮れて天井を 見つめる。 「分かっているのさ。」 と聡い身体は 動かなくてもう止めようよって 囁く。 いつしか眠りに落ちて。 題名を失くした音楽の断片や 残骸が、 僕のいない未来で奏でられている。 夢を観ている、また、 まだ。 あなたは考えすぎで、 その上すぐに忘れてしまう。 自分が出来る事、得意な事。 少しずつ前に進んでいる事。 凡庸な悲劇の独白でも 受け取った私は意味を 満たせている。 だから書き足しておくよ、 私達自身を忘れないための言葉を! 誰の記憶にも残らない日々でも 私が覚えておくから、 預かった歌と言葉で。 妄想みたいな空想でも 無いよりはずっといいでしょう? 私と歌おう、鳴らし続けよう、 セカイが終わるまで。

1曲 | 2024

このアルバムの収録曲

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