走る宵月 消えていく フィルカドの灯 独りもがいた 絡み付く静けさを 誰も居ない交差点の青赤の点滅 横断歩道の白の上 立ち止まり見上げた空に溶ける星は 刹那は今君の物だとうそぶく 明ける帳(とばり)に コカブも霞みゆく 駆け上がった跨線橋 続く線路の先 明け遣らぬ空には ポラリス 架線にとまるカラスが 丸い瞳で鳴いた 砂上の時の支配者はお前だ Ah 孤独になれた この時この場所で どんなときも それがたとえ刹那で 砂上の時だとしても良いさ 世界は まだ 眠りの中 僕は 今 この時 世界の 支配者