憂いだった 彼の夜 已然、透過したセンチな美が 染め上げた この夢ごと 去るの 幻想から 只 眼が醒めたのは 動悸の所為 揺らいで見えたの 心音が聾するの 止め処なく 響く 嗚呼 痛い 自意識が肥大化して 上がる熱の在処を ずっと探してるけども 虚構だった日々 現実の様で 私の「む」に気安く触れないで まだ 澱の中 穿って 泥中 夢遊でさ 謳って 心中の方へ 「まだ生きて痛いよ」と空に問う 惰眠の中 攫って 畢竟 奪われた この感覚を糺して! 迄 乖離の逸れ 俯瞰また 夢の続き また醒めたのは勘違い? 繋いで消えたの 夜明けが來る前に さあ 飛び出して 衒う 才 簡単な選択違って 御託を並べては 夢から遠ざかって 幻覚に魘されるだけの 瑕 燦々と 劈く 光芒 これは夢の中の現実 曖昧な線で道を描く 春めいてた 記憶の断片 戻れない憧憬を前にして 只 佇んでる 何も無くなった 嗚呼 現実だった日々 虚構だった様で 其処に咲いた花はとても綺麗で 燃ゆる草原 ダチュラが見えて 此処は夢の中だと気づいた なのに 出れない 夢の中で 夢遊でさ 謳って 心中の方へ 「まだ生きて痛いよ」と空に問う 睡魔の中 唸って 常套 扇動 淡い 期待 耐えられない! それもあれもこれも全て 夢だったんだ。