ちいさなメロディーがピンクに染ま る時 色づいた花がピクンと踊りだす もてあそばれる子猫たちが闇を引き 掻く 眠いのはよぎる風の香りのせい ちいさなメモリーがピンクに染まる 時 色づいた死者がピクンと踊りだす 降り注がれる声にたじろぐ子猫が鳴 く 着ぐるみに着せられた憎悪が喉を鳴 らす 向日葵が咲く頃にひとつ違う花が咲 くと 連なる雲がそれを避けるように蠢き だす 鼓動がリズムとなり呼応するように 色気づく 風がメロディーになり吹き荒れて闇 を包み込む ちいさなメロディーがピンクに染ま る夜 色づいた花がピクンと踊りだす ちいさなメモリーがピンクに染まる 夜 色づいた死者がピクンと踊りだす 音は止み 花は萎れ 月は沈み 朝が来る Ah-