失くしてしまっても 気付きやしないような物で 溢れ返った生活で それでも何かを追い求めている僕ら 自分を作れるような 十年後の価値さえわからない 宝物を拾い集めている 笑わせてくれるよな あいつこいつも知ったような顔で 金の便座に跨るコメディアン 尻を拭けば用済みの トイレットペーパー 紙からゴミへと一瞬で変わる 裸の王を讃えるヴァイシャ がらんどうな審美眼を崇める 百年に一度の天才に 惚れ込んだとか言っても 所詮はピギーバンクとしか 見ちゃいない 意味ありげに置かれたメタファーは 額面通りだったってオチ 風刺画でも何でもない ありのまま表現したナイフ 勝手に刺されたのはそっちでしょう 失くしてしまっても 気付きやしないような物で 溢れ返った生活で それでも何かを追い求めている僕ら 自分を作れるかもしれない なんて望みで 取って付けたら光るような 宝物を拾い集めている 笑わせてくれるよな あいつもこいつも知ったような顔で 金の便座に跨るコメディアン 無くなれば足すだけの トイレットペーパー 流した分なんて覚えちゃいない 金に物言わすクシャトリア がらんどうな審美眼を携え 言葉の綾なんかじゃない 世界から向けられたナイフ 鏡と気付かずに笑い 積み上げた札束はシュレッダーへ 失くしてしまってから 初めて気付くような 価値に後悔したくはないからと 必要のないものまで 捨てられずにいる 僕ら自分を作れるような 宝物になるかもわからない ガラクタを拾い集めていた 亡者だっていい 拳銃でステージを奪ってでも 最後に笑わせりゃ一夜限りの王さ