ガラス製の空を切り裂いて 夢中で羽ばたく鳥達に ただ 見惚れていたんだ 僕は 見惚れていたんだ 凍てつく風が頬を刺して 浅い眠りから目覚めるように また 歩き出すんだ 僕は 歩き出すんだ 怖くないよ 怖くないよ 忘れたっていつも思い出すよ 瞳の奥で揺れた あなただけの傷跡 どれだけ叫んでも 聞こえやしないほど ただ雪崩れる世界で僕らは歌う 抱えた荷物の全てを手放しても あなたの手を取れたら 何も後悔ない 長い旅路の果て この手に残った頼りない光を 僕らは愛と呼んで笑うんだ 「なんて素晴らしい世界だ」と 呟くのはあなただ 歪な思考回路を断ち切って 矛盾を嫌う神様のように 悪い夢には×を 弱い僕には罰を そうしないとまた見逃すんだ 探してきた答えはいつだって 単純で 繊細で 目の前にあった どれだけ叫んでも 聞こえやしないんだよ ただ喉が痛むだけさ それでも 絶望の中あなたが 雪崩に背を向けるなら 抗うように 僕は煌めきを歌いたいんだ 淡い春の隅で 太陽を背負った あの日と同じ鳥を見た 隣に立つ僕らは 誰より強く信じていた 「もう一人じゃない」と 長い旅路の果て この手に残った頼りない光を 僕らは愛と呼んで笑うんだ 「なんて素晴らしい世界だ」と 呟くのはあなただ