溢した涙は 大地を伝い 陽に抱かれるように 空へ昇る 雲に紛れては ただ揺蕩い やがて雨となりて この地に還る その雫は まだ名もなき種子に 静かに触れて 根を潤し やがて芽吹き 小さな花は咲いていた 未来は思ってもいないような形で 僕らを待ってる あの花を見ては 理由もなく ただ確かに 美しいと思った あの花も時間と風に任せ 種を落としては 枯れゆくのさ あの鮮やかさを手放すように 静けさだけを纏っていくように 未来は願ってもいないような形で 僕らを待ってる あの花の中に 終わりを見てしまうから 胸が痛んで 流した涙も いつかは出会って命を宿すだろう あの花を見ては 美しいと思う心が 未来を照らしていく
