ジャングルジムから手を放して どこかへかえりたいと言う すべり台の影が沈んでいって どこが痛むのだろうと思った あれはぼくらの飛行機だった それはどこかの絵葉書だった きっと ひびがはいって ものを言わないものを掲げ そっとずれていくだけ 杭を打って悼んだ いま皮膚一枚 惜しんで巻き戻す 誰が誰を愛しても きみが誰を殺しても いつも ひびがはいって ものを言わないものを笑い そっとずれていくことだけを 知っている きっと ひびがはいって ものを言わないからだ抱え ただ見ているだけで 皮膚が剥がれてくの