港に煙る うす墨の街 移ろう時の流れ 儚く包むように せつなく降る雨…… 雨に泣いて 想い出をたぐり寄せて 明日へと近づくために ここまで来たのに 何故? 余韻ひとつも拾えない 泣きながら背中向けて 「さよなら」と言ったこの場所 見送る時間ごとに 悲しみが降りしきる あゝ あの日あの時 ここで あなたに抱きしめられ 今は ひとり濡れる 冷たい雨のシンフォ二ー 私だけのあなたなら 二人だけの温もりなら どんなに傷ついても 恋を失くしはしなかった 淋しさに寄り添うたび 想い出が滲むこの街 出来るならもう一度 あの愛に抱かれたい あゝ 戻れるのなら 私、死んでも惜しくないわ 忘れられはしない 悲しい雨のシンフォニー あゝ あの日あの時 ここで あなたに抱きしめられ 今は ひとり濡れる 冷たい雨のシンフォニー