光る掌に夜がまた溶ける 乾いた眼と満たされぬ心 行き場を失くした朝顔の蔓は 縋り付く何かを探してる ずっと 消えかけたメビウス目にかかる前髪 いつからか気にならなくなってた ふかした煙は力なく溶ける 私の生活を揶揄するよう 浮かび上がる隠喩の香り 届いてるのは私だけで 形のない生活から私を切り取り 今を象れたならば ただ前を通り過ぐ無機質な時間も いつか振り向くだろうか 見覚えのない掻き傷が増えている 私の知らない私の仕業 何かを残すなら傷つけてないで 出口までの足跡を残してよ ねぇ早く 消えてしまった隠喩の煙 日々の香りはぼやけたまま 形のない生活から私を切り取り 今を象れたならば ただ前を通り過ぐ無機質な時間も いつか振り向くだろうか 蕾のような日々を 無意味だと煙に巻き 自らを枯らしてたのは誰 霞がかったままの 暮らしから窓を開け 陽の下で花を咲かすのは 他の誰でもない