ぼくは夜の色を探してる 夜が二本足で立っている 町が灰色に見える時 あざやかな色が 歌のようにわいてくる 夜はいつも真っ裸なので 色であそこをおおってる 太陽が集めた色彩を 夜は洗濯物のようにため込んでいる 夜は君じゃない 夜はぼくじゃない 夜は夜じゃない 夜は言葉さ どうやって伝えよう 灰色の煙を吐き出して 男たちが笑ってる コントラストが行きかう町で 男は無色で決めている 唇だけを赤くして 女は透明な色になる 肌が空気と分かれるところを 心はぼうっとながめてる 夜は君じゃない 夜はぼくじゃない 夜は夜じゃない 夜は言葉さ どうやって伝えよう 月に照らされた煙突は 何を燃やしているんだろう 小型トラックで集めた色を 夜は焼却炉に投げ入れる 朝になるとぼくの目からは 一切の色が失われ 町が灰色に見える時 あざやかな色が 歌のようにわいてくる 夜は君じゃない 夜はぼくじゃない 夜は夜じゃない 夜は言葉さ どうやって伝えよう どうやって伝えよう