仕事をすべて放ったらかしてゆこう 約束も今日はあとのばしにしよう 風の匂い が 胸に広がる 冷たい水 で 心が透き通る つまらないことで君を惑わせる 誰かの声は笑い飛ばせばいい 僕らがいつか 自由 になれるとき 背筋がすっと 自然 に伸びるとき 夕暮れに蜩の声が 記憶は引き潮のうねり 夏の夜空に星屑が またたいている 僕らがいつか 自由 になれるとき 連なる 夢 に身を委ねるとき 岩陰にさざ波の唄が 夏の終わりを告げる夜 ひとりきり部屋で目が冴えて 眠れずにいる 夕暮れに君の口笛が 「意味」を次第にほどいてゆき 夏の星座の物語を 囁いて 囁いて 囁いて いる