じわじわ近づく低気圧のせいで 乱されている 身体も頭も拒んでいるみたいね 変わることを あなたが言うから 「海が見たい」と 手帳ではしゃいでいる この文字はきっと 思い出にはなれないな 儚く淡い熱に ひとり浮かされたまま あなたにはもう頼らないと 誓ったのに 電話機には指紋だらけの写真 かけないなら手を離そう 目を閉じるよ 花、雲、街、風 みんな模様替えして 新しいのに 空っぽの部屋に あなたの香水がまだ居座っている 変われない私を冷やして 儚く淡い熱に ひとり浮かされたまま あなたにはもう頼らないと 誓ったのに 耳元にはこびりつく「またね」と かき消していく車の音 きらめく星に願い ひとつだけ教えて ねえ あの日々は同じときを 見ていたの 電話機には指紋だらけの写真 かけないなら手を離そう 目を閉じるよ 夢の中に 沈んでいく