もうすぐまた涼しくなる この気持ちも残り数月 風で空気が乾く 虫が遺言を吐く 雲の輪郭が滲む 空は少し高く 君の背を眺めている 夏の背を追いかける 君は遠くを見ている この言葉、声になれ この波に飲まれるな 君だけには伝えなくちゃいけない いつからか海の向こう 煌めいていたはずが ぼやけてもうわからないや もうすぐまた涼しくなる この気持ちも残り数月 さよならを拒んでも 移りゆく季節はもう 振り返らず、聞く耳持たず歩く この言葉、声になれ この言葉、声になれ 涙に溶けて溺れていく 波よ、私たちを導いてください 行く先はどこだって構わないから 潮が引いたようにひぐらしが 静まった 言葉はもう海底で眠りにつく