古びた街角 花を売る声がもう 二人のあいだを通りぬけて行きます 私があなたに お別れを言うまでは やさしいその手で包んでいて下さい 何か笑って 話そうとしたけれど 知らず涙で 私声が出ない まだ汽車が来る時間はあるでしょう まださよならが 私言えない 小さな駅には 朝もやがたちこめて 二人の姿をひんやりと包みます あなたの名前をけんかしたその後で 伝言板にも書いた事ありました 私あなたに 甘えないこれ以上 そっとはなして 肩にかけたその手 もう汽車が来る涙を拭きましょう もうさよならが 私言えます