「さようなら」を告げた口に 「さようなら」と返した口 眩しいほど 真っ白になった僕ら 今 歩き出すよ 西の改札を降りた あの広場には雨が降る 呆れるほど ぽっかりと開いた胸に 溜まる雫 “ごめんよ”と つぶやいて 麻痺してる心がざわめいて 唇を かみ締めた ぴゅうぴゅう向かい風の中 白く染まった 僕ら手を取った 今祈るように そっと目を閉じた こんな夜には 涙があふれる 月の真下に 僕らの影 あの場面をあの景色を あの台詞を思い出すとき 開口一番ふざけてみせるのは 悲しいから 進み行く そのそばに 君の姿はもういないけど 枯れ果てた 目尻の先 世界はまた組み立てられるだろう 受け止められず 捨てた愛もある 決して綺麗なものばかりじゃない 声にも出せず 文字にも出来ない そんな何かが 確かにあった 四つが三つに 三つが五つに ほらご覧 黒いキャンパスに 星は瞬く 白く染まった僕ら手を取った 今祈るように そっと目を閉じて 無くした後に 大事と気づくのは もうやめにしよう 鮮やかな色 染まった僕らで またいつの日か きっと巡り会おう こんな夜をあと幾度 過ごせばいい? 永久を願い叫んでいる 僕らの影 そっと 輝いて