なんとなくわかっているよ 抱きしめた時も 目を閉じたままでいること その瞳の向こう側で いつも誰かを描いていること 夕焼けの窓を背に 夜を待てず重なるふたりは 今日も通じ合っている ふりをする 会うたび満たされなくなるけど 「会えるだけまし」を続けさせて 心はちぐはぐで この身は張り裂けそうになるよ 染まってしまったこの想いは その綺麗な髪の色と同じで 儚いから もがくほど網に 絡まっていくみたいだ ほどき方も わからなくなっているけれど 夕焼けと同じ色に染まった その髪の匂いに包まれて またどうでもよくなった なんとなくわかっているよ 僕以外にも その顔を見せていること 連絡はくれないけど すれば会えるのが悪いことも 会うたび満たされなくなるけど 「会えないよりまし」と口にして すり減らす心を 無理に満たそうと抱きしめている ふたりがふたりで在れる時間は この夕焼けみたいに短いけど ずっと終わらないで きっといつかは ひとつになれることを 諦めていないから