Track bycanoue
迷い込んだ森に輝く泉は 名も知らない透明な鳥の住処 光る水面揺らし、翼は空へと 君の羽が僕に舞い降りたら、 風の吹き上げる場所に高い塔が 視えた 幻のような霧の中 浮かんだ憶えのない風景に 恋をした夢 昔逢った君を、翼を求めて 何度となく僕は鳥を追った 幾つもの国を詩にしたけれども どんな空もあの日より色褪せた 足を止める度、蘇る風景 求めたのは麗しの君が居た幻想 吟遊(たび)の果てに還りたい、 あの泉へ 僕の背にも透明な翼(はね)を――