冬明け頃、向かった日が沈む前 窓ガラスから刺す光は眩いばかり 今でも鮮明に浮かぶ鮮やかな景色 しけもくが漂わせるバニラの香り 軀は冷えても見上げる月の灯り また悴んだ掌、温もりを探して 夕焼け、君と観た崖の上から 浮かぶ船は沈む夕陽に吸い込まれて 一瞬の時間が未だに残る頭の中 日が沈むまで水平線を眺めていた 誘われる海の底、誰かが呼んでいる 進む足と悲しくなる目には涙が 打ち寄せる波が僕を手招きしてる 周りには漂う翠の光、時を止める 軀は冷えても見上げる月の灯り また悴んだ掌、温もりを探して 夕焼け、君と誓いの言葉は此処に 思い出に為らないで願う冬の空 遅過ぎた己の弱さが月を隠す 夜が来て今は独り、下を見る 雨が降り続けて籠もる傘の中 あの日から目の奥は黒く染まった 表は晴れて裏は暗く飾る顔。。 空を視て左下に居る僕を見つけて。 夕焼け、君と観た崖の上から 浮かぶ船は沈む夕陽に吸い込まれて 一瞬の時間が未だに残る頭の中 日が沈むまで水平線を眺めていた