透明な天使の羽は 誰の目にも映らない 聡明な貴方の事だ 解ってくれるだろう 深淵は幽玄の最果てにて 手招いた悪夢に魘される 蒙昧めいた妄言に踊った まるで悪魔に唆された様 魅了された心と躰を蝕む 甘言に縛り付けられた姿 叫ぶ声 喉は裂けている それでも訴え続けていた ───その影に 映っているのに─── 目に見えない 触れられない 輝く白い光に 今 頬を撫でるように そっと 風が吹いた 消えない胸の傷みに 祈りと癒しの口付けを 夢に見た その姿を 幻のままにしないで 夢に見た その姿で 現われて 今此処で 透明な天使の羽根は 二度ともう還らない わかっていたんだよ もう いないことも