見たくないものに蓋をして 見ずにいられる世界だったなら こんなに 遠くまで来れはしなかっただろう 日差しが視界を遮って 明日の道まで見えなくするから こんなに 辛くて不安なんだよ 陽だまりは もうない 涙跡に乱反射した その光に色など無かった 赤青黄緑…数えたって グラデーション まるで人生みたいだ 雨音の果て 覗き込んだ 雲間を差す痛みを知らない 積み上げた温度 重ねていこう きっとまだ ここは終わりじゃないから 繋ぐ手から零れた思い出が 溢れ出して止まらない あの頃に戻れたら 戻れたなら 同じことを繰り返すのかな 曖昧な記憶を辿って たどり着いた場所が此処だった かけがえのない光はいつも 形のない 色も 影も残らない 涙跡が乾ききる頃 それは“いつか”を越えた朝だった 大人のふりした子どものまま ただ歩いて 歩いて 歩いていく 明日も 明後日も その向こうへ この先 道に光無くたって 死ぬまで歩くしかないんだって それでしか 生き方が わからないまま 身体だけ大人になってしまって 泣き虫のまま 膝抱えてんだ そうか、いつになっても 手に掴めないものばかり 求めてしまっていたんだ まだ 消えないで