遊ぶにはもう狭すぎる世界だから きみは微睡んでしまった 逃げ出すにはもう 広すぎる世界だから きみは季節を迷った 根を張って腐っていく春だよ まつげ、ひかりに包まれて星のよう ぼくらは呼吸を禁じた 食べかすばかり、 散らかったベッドの上 遺体はそこにもなかった どこにもないね 書き損ねた行間破った こじ開けたのぞき穴にすべらす あるべきやり方で 想う、祈る、慈しむ ばかなきみを まだ 探す、掴む、触れる ばかなぼくが まだ 終わってしまえばいつもそうだ 未来の顔で過去が振り向く 根を張って腐った春を裏返して すくいあげるよ 迷わずに いつか