少しずつ少しずつ拾っては捨てて 少しずつ少しずつ灯っては 消えてゆく 少しずつ少しずつ結んでは解けて 少しずつ少しずつ昇っては 暮れてゆく 人気のない堤防 薄紫と控えめな街灯 歩幅を合わせてくれる それさえも追い越こし夜に更ける 少しずつ少しずつ温めては冷めて 少しずつ少しずつ潤しては 乾いてゆく 少しずつ少しずつ集めては 散らばって 少しずつ少しずつ浮かんでは 沈んでゆく 僕が落としてった欠片 不確かな先の道標も 誰かに見つけて 出来れば拾って欲しいんだ ピースが一つでも合うのなら 報われるのかな 人気のない駐車場 藍色を照らし返すライト 歩幅が狭まってく それでも止めずに朝に向かう あなたが落としてった欠片 消えかけていた足跡さえも 僕が見つけて 光の先まで辿るんだ ピースを一つでも合わせるから 報われますように 古びたお家も老舗のパン屋も 捨てられた缶も生まれ変わって 打ち寄せる波も高くなる空も芽を 出す蕾も だけどただ僕は だけどただ僕は