少し迷ってからドアを開けて 乾いた空に白い息が上っていく 駅前のビルはまだ夜明け色 手を擦りながら今日は歩き出す 幸せで着膨れしたこの町 足音響かせながら一人 どこまで行けるかは分からないけど 北風に任せて 爪先は明日の方へ 後悔は置いて行けばいいと 朝日は言うけど 僕は昨日も抱いて たまに俯いて 躓かないように 歩いていたいんだって 踏みしめた足元に 初雪が舞落ちた 少し赤い指を広げながら 冷たい雪にこの気持ちを吐露した 悲しみが影を落とすこの町 肩を掠めた独りと独り どこから僕かわからなくて 路頭に迷う今日は冷えるなあ 爪先は明日の方へ 後悔は置いて行けばいいと 朝日は言うけど 僕は昨日も抱いて たまに俯いて 躓かないように 歩いていたいんだって 踏みしめた足元に 初雪が舞落ちた 少し迷ってから窓を開けて 冷たい空気に身震いした モノクロームの景色 回顧に溺れていたい 一言の憂いを隠してよ 爪先は明日の方へ 後悔は置いて行けばいいと 朝日は言うけど 僕は昨日も抱いて たまに俯いて 躓かないように 足跡は残さないで 後悔は置いて行けないけど 僕は行くよ まだ視界不良で 手探りして 躓かないように 歩いていくんだって 踏みしめた足元に 初雪が舞落ちた