はるの香りに誘われて 次の電車を待っていた 懐かしい景色の中で ふいに君が恋しくなった 気づけば眠らない街で 長い冬を過ごしていた 息することも許されず 生きるために奪い合った 言葉にできず 言葉にできず 泣いていたんだね はるかぜが吹く場所で 君をさがしているよ もう一度その笑顔で 僕を照らしてよ 奪うことだけ考えて 満たされなくて腹を立てた 君の優しさに気づけず 自分の弱さを隠した 言葉にのせて 言葉にのせて 今伝えたいんだ はるかぜが吹く場所で 君をさがしているよ 忘れないよ その笑顔が 僕を照らしたこと 散らかった部屋も 一人で 片付けて 朝日を浴びるように 手を伸ばす はるかぜが吹く場所で 君をさがしているよ 重いコートを脱ぎ捨てて 僕は駆けてゆく はるかぜを背にのせて 君をさがしに行くよ もう二度と離さないと はるかぜに舞う