夏の風が 退屈そうに青を呑む あなたの髪ゆらした とおく見えた謎の光 「アレはなんだろう」 旅の口実だった 自転車 海岸線 走る 走る 「少しかわってよ!」 ぼくは言う あなたは背で からかう様に 「世界は終わってしまうのかっ!」 戯けて言う 多分、ぼくら気付いてんだ。 スタンド・バイ・ミー いつまでも スタンド・バイ・ミー どこまでも 夏が終われば こんな旅も もう、できなくなるから とおくの日が落ちる 落ちる 知らずに手と手が触れている 光の真相へ あと数10メートル ぼくらが見たものは―― 自転車 海岸線 走る 走る 「涼しくなったね」 ぼくは言う あなたは背で 見えない様に どんな顔していたんだろう? 夏が終わる。 どうか、ずっとお元気で。