気づけば、炭酸は抜けていった 下⼿な英語を鳴らした 呷れば、簡単に溶けていった ⼋⽉みたいに 歪んだアスファルト通して君が 揺れていた 砂場のボールまだ残っていた 泡になっていく ⻘くなっていた きっとそうだった うだる⽇々を 忘れていったって 泣かないように笑っていた ただ、遠くなっていく 泡が容赦なく抜けていく また、温くなっていく 夏になにもできないで、 僕は⼤⼈になった 残ったものはちゃんと残っていた でも君とみていた暑さは どうせわからないよ ⾬だってもう⾔葉になっていた 「なんて⾔ってた︖」 頭良くなって思い出せないよ 滲んだ街灯に浮かんだ君を 眺めていた 砂場のボールまだ残っていた 泡になっていく ⻘くなっていた きっとそうだった うだる⽇々が 過ぎていったって 泣かないように笑っていた ただ、遠くなっていく 夏は容赦なく過ぎていく もう、温くなっている それに気づかないまま、 僕は誰かになった うだる熱は炭酸みたいで 消えていった 写真に温度はなくてさ ⾊だけが残ったから きっと知っていた 泡になって溶けてゆくこと 声になったって ⻘くなって、ぼやけていくこと まだ、夏が鳴っている 君が容赦なく消えていく まだ、少し残る それを飲み⼲したらもう、 空は⾼くなっていた。