仄暗い地平に薄明が兆し 鈍色に染まる空と海を分かつ 岸辺に立ち尽くすキリンの群れ コンテナの瓦礫に影を落とす 瞳を濡らす潮に晒され 錆びついた眼差し 二度とは来ない船の行方を 問いかける Recall Recall どこにいるの 海の彼方へ届くなら Recall Recall 覚えていて やがて埋もれる街 その記憶を モノクロームの涯てに浮かぶ蜃気楼 向かい合わせの恐竜のシルエット さかさまに映った観覧車 悪い夢のように 嘘のように 風に共振れ微かに唸る 晒された骨組 錆びた身体が軋みをあげて 鳴いている 声なき声 届かないとは知りながら Recall Recall 呼び続ける 澱みに沈む日が訪れても 記憶がいつか失われて 記録だけは永遠に消えずに 碑文に刻むその名を その詩を ここに遺して Alone Alone Alone in the scenery Recall Recall Recall my name, my song Recall Recall ここにいるの 頽れるままに身を任せ Recall Recall その時まで 水平線をただ見つめていた