波音と海鳴りが 寝惚けた身体ゆらす くたびれた灯火が 朝方の闇てらす 遠ざかる何事も 見つめたものの他には 霧雨のその先に何があるの? 朝もやの中を あまもやのなかを 住み慣れている街角 勇み足で踏み出す 朝もやを渡ろう あまもやの外を 海が照っている 足跡 残すことなく帰る 「いつまでもふたりで」と 笑えたフィルムえらぶ ぼやけても つぶさでも まだきれいにおぼえてる 遠ざかる船の声 カーテンコールのようだな 今すぐに漕ぎ出せば間に合うの ただ小屋の中を鳴り渡る ワンダーウォール 聴き慣れてる 音にもめざめの香りにじむ 朝もやを渡ろう あまもやの外を 海が照っている 足跡 残すことなく帰る