琵琶湖(びわこ)は、滋賀県にある日本最大の面積と貯水量を持つ湖。一級水系「淀川水系」に属する一級河川である。国土交通大臣から委託を受けて滋賀県知事が管理を担う。湖沼水質保全特別措置法指定湖沼で、ラムサール条約登録湿地でもある。
“ 琵琶湖 ”
風が気持ちよく
穏やかな天に恵まれ
眼前の琵琶湖は
波のない海だった
陽射し強くとも
湖面が冷やす風は
涼やかな息吹
心まで澄まして
畔は公園に囲まれて
小鳥の歌が響く
鳶と烏、雀や鴨
鷺に鶫、名も知らぬ鳥
湖辺は鳥たちの楽園
多くの釣り人の糸が揺れ
漁船、観光船が行く
二人で歩む散歩道
未来を語り笑顔で
湖の味香る店
土産の軒に立ち寄って
琵琶湖は
波のない海だった
素晴らしい景色に
心奪われたけれど
数日過ぎれば
二人して、潮の匂いが
恋しくなってしまったり
『「空気」の研究』 ag 感想文
戦艦大和の出撃
日本の敗北は、ほぼ決定していた。
周囲はアメリカの戦艦や潜水艦に囲まれ、出港しても数日も持たないかもしれない。
ひょっとしたら数時間で撃沈されてしまうだろう。
それが当時の日本軍の見解だった。
しかし、数千人の若者の乗員を命じ、貴重な鉄を惜しみなく使った、戦艦大和はその海へ向けて出港した。
後に、大和出港を命じた草鹿龍之介は記者に問われる。
「なぜ出港させたのか?」
彼はこう答えた。
「そういう『空気』だったのだ。」
時に「空気」は、合理性も論理性も、人の命さえも超えて、最優先される。
それは、妖怪と呼ばれてもおかしくない存在だ。
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『「空気」の研究』 ag 感想文:全員一致の罠
山本七平の『「空気」の研究』を読み終えて、頭から離れないのは、日本社会を支配する「空気」という言葉だ。
彼はこの「空気」を、まるで妖怪のように描く。誰も逆らえない、論理も真実も飲み込む不思議な力。
ページをめくるたび、日本人の行動の裏にある見えない圧力に気づかされ、ぞっとした。
山本は言う。日本の「全員一致」は、ほんとうに全員の心からの合意ではない。
たとえば、戦艦大和の特攻出撃。あのとき、誰もが「行くべきだ」と頷いた。
だが、それは戦略や生存の論理から生まれたものではなく、「空気」が押し付けた結論だった。
この話を読み、歴史の愚かさに胸が締め付けられた。そして、ふと思う。
今の私たちの社会にも、同じ「空気」が漂っているのではないか。
職場で、新しいプロジェクトの会議がある。誰もが「賛成」と手を挙げる。
でも、後で同僚と飲むとき、「本当は反対だった」と本音が漏れる。
山本の言葉を借りれば、これは「空気」の妖怪が作り出す全員一致の罠だ。
読んでいて、身につまされた。
自分も、つい「空気を読んで」黙ってしまう瞬間がある。
かつての日本では、この「空気」が力を発揮した。戦後の復興や村の結束。
皆が同じ目標に向かうとき、「空気」は人をまとめ、奇跡を生んだ。
だが、多様性が求められる今、状況は違う。
政治の「異論なし」の決議、SNSで広がる同調の波、教室で強いる「みんなと同じ」。
これらは、個人の声を押し潰してしまう危険性がある。
『「空気」の研究』は1977年の本なのに、まるで今日の日本を鏡のように映す。
読みながら、息苦しさを感じた。
山本はただ問題を指摘するだけでなく、解決のヒントもくれる。
「空気」を相対化し、論理で立ち向かうこと。
妖怪を笑いものにすること。
でも、正直、簡単ではない。
ページを閉じて、ため息が出た。
自分も「空気」に流され、声を上げないことが多い。
この本は、私自身の臆病さを突きつけてくる。
日本社会の根底に潜む、全員一致の罠。
山本七平の『「空気」の研究』は、その正体を暴き、考えるきっかけをくれた。
妖怪はまだ生きている。
だが、山本の言葉を胸に、少しずつでも自分の声を出せる人間になりたいと思う。
只今、日本の空気の力が何故
これほど強力であるのか研究中 w🤠🎸
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