降り続く雨はいつでも にぎやかな街を無口にさせる 逃げるように過ぎてく夏を黙って 見送るだけ アイスティーのおかわりをして 窓の外だけをずっと眺めた 「待ち合わせをしている」 そんな誰かを演じながら ふいに気を許してしまうと 時間だけ取り残されて 夢の中に入り込んだ それは夏の日の昼下がり ふいに目を覚ましてしまえば 一日が一秒で終わる グラスの底で溶けていた氷のような はかない記憶 退屈のヴェール被せた 誰も聞こえない孤独のメロディ 沈み込んだソファを ため息まじり立ち上がれば そっと店を出るだけ