深爪の中指に呆れてる まだ君の名前は鳴ってる 嘘ついた小指なら傷んでる 生ぬるい風は見透かしてる 猫舌の君にもうムカついてる 愛しい癖も鬱陶しいくせに お互い様の声も無様になる 確信に変われば楽だったのにな シャワー上がり 落ち着かない部屋着を着てる でもいつもと違うシャンプーの方が いい匂いだった だからベイベー キスに嘘が混じる ハイボールに 全部流したつもりだった ずっと気付いてないフリしてる君に 気付いてないフリしてる いっそ終わらせて ふたりで楽になろ? とかもね もう声にならないまま 「私はあなたといたかったよ あなた以外愛せない」 深爪の中指に呆れてる 湿った手で握った君とのあと 出掛ける前 玄関前の嘘 几帳面に揃えた靴が見つめてる 空回り 落ち着かない日々の途中でただ いつも通りのシャンプーで傷んだ 毛先も絡まって ねえベイベー キスに嘘が混じる ハイボールに 全部流したつもりだった ずっと気付いてないフリしてる君に 気付いてないフリしてる いっそ終わらせて ふたりで楽になろ? なんてね もう声にならないなら せめて笑って見送るから 深爪の中指に呆れてる まだ君の名前は鳴ってる ねえごめんね 声にした途端本音になった 駅のホームで 振り返らない君を見ていた だからベイベー 目もまともに見れない僕だったけど 幸せだったのは嘘じゃない なんて思ってたんだよ 愛想笑いで誤魔化さないで ちゃんと覚えてる 全部好きでいる なんてね もう声にならないまま 優しさの方が痛かったよ 「これまでありがとう」
