団地の影が長くなる バイトに呼ばれ怒鳴られている 夕方五時のサイレンと 過ぎ去りし今 時は流れる また明日に近づけば幸せは遠ざかる ため息と喧騒と薄笑いで濁る日々 心をなくして 許せることを決めてしまうよ 泣けない私は見逃した気持ちにも 気づかないまま 遠い記憶が歪に 私を囲い私を守る 拒絶してしまうのは 何を守るためだろう 心をなくして 今日が昨日に進んでしまうよ 最低なことで 浮ついた窓の外に慣れないまま 迷惑をかけてふらふら笑うことを 許さないで 一人で生きても 結局前向きにはなれないな 不器用なわたしを 照らす景色が光と溶け合って 繊細な心を守ることができるのなら 泣いてもいいよ