蒼色に染まる空と風の跡 絵に描かれた落日を塗り直す筆に 何を求めて 僕たちは 現実(ここ)に迷うのだろう 散りゆく花片に弄られた心は巡る 目指す場所もなく ただ君の眼は隠れた月に背いたまま 偽りの虚空へと両の腕を掲げる 不確かなものに紛れて 真実を謳う術もない それは痛みを捨てた 君だけが微笑む世界 金色が灯る湖(うみ)と雨の跡 絵に描かれた楽園へ漕ぎ出す 方舟(ふね)で 何を為すため 僕たちは 現実(ここ)に戻るのだろう 滴る雫に探られた躯(からだ)は 竦む 祈る場所もなく ただ君の眼は凍てつく刻を 留めたまま 偽りの時計から漏れる音に呑まれる 不確かな夢に侵され 真実が狂い続けても 深い眠りの底で 誰もが帰り着く Lip-Aura(はな) 指先に淀むのは 熱のない[君の姿(まぼろし)] 逆廻る景色に 幾重にも色を乗せよう… 限りなく ただ僕たちは己の影を演じるため 偽りの大地だと知りながらも 目覚める 不確かなものに汚れて 真実を胸に抱けばいい これは言葉を捨てた 僕の手が象る世界